
NPPでは2年ぶりとなる北林みなみの個展を開催。
2026年制作の新作絵画やドローイング作品を展示・販売します。
—
そばにいてくれた生き物を失ったとき、途方もないさみしさと同時に、その生き物が生きていた時間と、私の生きている時間が重なり合っていたことは、とても幸運なことだったと気がつく。
一緒に過ごした時間の断片は、やがて美しいビーズのような姿となって私の中に散らばっていく。
私は、その一粒一粒を繰り返し拾い上げ、それらがどんな色や形をしていたのかを何度も思い出している。忘れたくなかった記憶も、どんどん曖昧になり、やがてぼんやりとしたかたまりへ変化する。
輪郭はほどけて、愛しさだけがそこに残る。
今、わたしの足元には、まんまるの足跡がくっきりと見えている。
小さなおまえが、この星を踏みつけた跡。
まだ、覚えている。
わたしはその跡を、どこまでもたどっていきたい。
北林みなみ / Minami Kitabayashi
1993/11/16 絵描き。
神奈川県横浜市出身。幼少期はタイ、シンガポールで暮らす。
異国で経験した孤独感や疎外感を軸に、自身の内側に広がる風景を描き続けている。
国内外に渡る展示活動での作品発表を中心に、書籍の装丁や挿絵、絵本制作やワークショップに至るまで、幅広く絵に関わる活動を行っている。
5月28日に自身初となる絵本『ぼくのもり』を講談社より発売予定。