
この度NPPでは花柄毛布を素材に用いて、大型立体作品や空間インスタレーション作品を発表する作家「江頭誠」の三回目となる個展を開催いたします。
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実家では、母が描いたたくさんのトールペイント作品が日常に溶け込んでいました。
玄関やトイレ、ティッシュケースを彩る花々のように、それらは特別なものではなく、まさに生活の一部だったんです。そして、上京して初めてその存在を意識した花柄の毛布もまた、私の暮らしに深く根ざしていました。
本展では、そんな私自身の経験から、日々の暮らしにひそやかに息づく「お花」の存在に光を当てます。母の手描きのトールペイントと、長年愛用してきた花柄の毛布をモチーフに、それぞれの物語を通して、あなたの「お花のある暮らし」が、さらに豊かになるきっかけとなれば幸いです。
江頭誠
戦後の日本で独自に普及してきた花柄の毛布を主な作品素材として、立体作品やインスタレーションを手掛ける。 2015年に発泡スチロール製の霊柩車を毛布で装飾した「神宮寺宮型八棟造」で「第 18 回岡本太郎現代芸術賞」特別賞を受賞。その翌年、毛布で洋式トイレをつくった「お花畑」で「SICF17」のグランプリを受賞する。主な展覧会に「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2019」、「BIWAKO ビエンナーレ 2022」「六本木アートナイト 2023」など。展示以外にアーティスト YUKI の「My lovely ghost」の MV や GUCCI のショートフィルム「Kaguya by Gucci」にアートワークで参加、2025年に東京ガールズコレクションにも参加。